スニーカーのリスク、その3【合成皮革の劣化】
2019年03月12日
スニーカーのリスク、その3【合成皮革の劣化】
これは▷▷▷その1の加水分解
と、重複するところがありますが異なります。スニーカーの底はラバーソールと発泡ウレタンの2種類に分かれます。
本体は主に布、革、合成皮革に分かれます。その3つのうち最も早く素材の寿命がくるのが合成皮革です。
大差がありますが製造から3~5年で劣化がはじまると言われています。
洗う前はなんともなかったのに洗ったらボロボロになってしまった!
と、いうことがよくあります。
だからクリーニング業界ではこのリスクをとても恐れています。
合成皮革は時限爆弾に例えられています。そのスイッチを入れてしまうのは、
「水洗いと摩擦です!」
これでなんともなかったスニーカーがボロボロになります。
しかし、必ずその前に兆候が現れます。
それを解説する前にもう少し詳しく合成皮革の説明をさせて頂きます。
合成皮革と、一概にいっても
- ポリ塩化ビニール(PV)
- ポリウレタン(PU)
そしてその混合タイプです。
この二つを見分けるのは困難です。しかし素材の末期現象ははっきりと誰でも確認できます。
まずはPU(ポリウレタン)。触ると湿気を帯びているようにペタペタしている!これが末期現象です。
しかし、表面のべたつき程度なら最新のメンテナンス技術で再生できるようになっていますから、あきらめないで下さい。
しかし触るとベタベタになっていて手にドロっと溶けた素材の色がついてしまう状態はもはや、下地まで溶けています。復元できません。
次にPV(ポリ塩化ビニール)、触るとカサカサして艶もなくなり、中には白い粉みないなものがついている。
「カビがふいた!」と勘違いされること事が多いです。
これが末期現象です。
しかしこれも最新のメンテナンス技術で復元します。
ところが触ると粉みたいなものが手についてくる、ひび割れてくる、ここまできていると再生は不可能です。
これが合成皮革の劣化の見分け方です。
貴重な知識だと思いますから
ぜひお友達にも教えてあげて下さい。(笑)
(注)下地まで溶けたり、崩れてなければ再生できる可能性もあることを忘れないで下さい。
スニーカーの3割以上は合成皮革が使われています。
メンテナンス業者からするとお預かりしたときはなんともなかったのに、お渡しするときにボロボロになってしまったらもちろんクレームです!
合成皮革の説明をきちんとできるクリーニング屋さんを選びましょう。
そして再生できる技術を持ったクリーニング屋さんを探して下さい。(注)(下地まで溶けたり、崩れていたら再生できません。)
合成皮革の素材の寿命は短い!
だからできるだけ布製、革製のスニーカーを選ぶ事をお勧めします。
でも合成皮革も再生できる可能性があることをお忘れなく!
以下、たくさんの実証例もご覧下さい!